君だけのサンタクロース

THREEDAY





目覚めは、最悪だった。



「はよ起きんしゃい!」

と言いながらおばあちゃんはあたしの寝る真上で
中華鍋をお玉で叩いていた。

カンカンカンカンというその騒音は、
小鳥ちゃん達の囀りさえも聞こえなくする。

それだったらまだしも起きないあたしの上に
その中華鍋を落としてきやがった(こんのっクソババア!)

しかもしかもそれがすごく重かった。


絶対ワザトなくせして

「ごめんなぁ。手が滑ったん」

とワザトらしく言うばーちゃんに憎さ10倍。


もう怒る気もなくし、起きる気もなくしたあたしは
また二度寝しようと布団に潜る。

すると思い切り布団を捲られて
「一緒に朝ごはん食べるで」
と満面の笑顔でばーちゃんに言われた。

それでもまだ寝ようとすると
次は足を踏まれそうになり、
観念したあたしは
やっとのこと寝るのを諦めて
重い瞼をを擦りながら下へ降りて行った。



っていうのが
おばあちゃんとの第一戦争。





━━━━━━━━THREEDAY


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