白衣の悪魔に首ったけ

「はぁ…」



すると目の前には…



「お前…俺の話、聞いてなかったのか？」



「え？」



誰の目から見ても分かるぐらいイラついてる先生がいて…



「お前の知りたかったことって…このことじゃねぇのか？」



「えっ…そっ…そうだ…けど…」



「だったら…耳の穴かっぽじって一言一句逃さず聞いとけっ！！」



ベシッ！！



「っ！！」



ただ確かめたかっただけなのに…



完全にキレてしまった先生にベシッとオデコを叩かれてしまったあたしは、



「ひっ…ヒドい…」



さっきから叩かれ続けてるオデコをさすりながらキッと先生を睨みつけた。



がっ…



「ヒドいのはどっちだ？あぁ？なんで俺が“ダチの女”に手ぇ出さなきゃなんねぇんだよっ！！」



「うっ…それ…は…」



「俺は“人のモン”に興味なんかねぇんだよっ！！」



「あっ…」



やっぱり、



あたしが睨んだとこで先生に勝てるはずもなく…



「お前にもダチがいるように、俺にだってダチぐらい居んだよ。分かったかっ！！」



「……はい。」



「ってか、いっちょ前に妬いてんじゃねぇよ。」



「うっ…」



結局、



納得しざるおえないことを言われてしまったあたしは、シュンとしながら小さく返事した。