猫っかぶり彼氏。〜天然王子=俺様彼氏①〜
シオは、私の両手首を片手で掴み、私の頭上に押さえつけた。
「那智。俺、男だってこと、覚えてた?」
びくともしない。
私は両手で、シオは片手。
なんで力負けしちゃうの!?
「離しなさいよ〜」
「やっぱり忘れてたんだ。じゃぁさ、体に叩きこんでやろうか?」
「何言って……」
「体で覚えたことは、一生、忘れねぇんだよ?自転車の乗り方を忘れないみたいにね」
シオがニヤリと笑った。
天使が悪魔に堕ちた所を
目撃したような気になった。