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「イバーエ、ついに緑色の柱も見えなくなっちゃったぞ。どうするんだ?」
リーグは少し怒っている。まぁ、当然だろう。
「どうしようね・・・?」
少しでも雰囲気を和ませようと、僕は薄ら笑いを浮かべた。
しかし、それがリーグの癇に障ったようだ。
「ふざけてる場合じゃないだろ。どうするんだって、聞いているんだ?」
「そんな事言ったってしょうがないだろ。あそこで、こうしなきゃ、みんな死んでたんだ。死ぬよりいいだろ。」
「待てよ、違うだろ。はじめにこいつを助けるために、むちゃくちゃな事をした結果がこれだろ。出来ないなら助けなきゃ良かったんだ。」
リーグはメルツを指さし、メルツに八つ当たりした。
「じゃ、リーグはあの場面でほっておくって言うの?何もしないの?助けないの?そんなのひどくない?」
「誰も助けないなんて言ってないだろ。ただ、他の方法もあったんじゃないかって事。崖を壊しちゃうような、無茶な事しないって事だよ。」
「でもさ、でもさ、じゃ、どうやって助けるって言うんだよ。相手は半狼だよ。普通に相手したら、それこそ殺されちゃうだろ。どうするのさ?」
「そ、それは・・・。」
リーグは黙った。僕もそれ以上は話さなかった。
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