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テーブルに波紋が出来る。
「まさか、信じられない。」
その波紋の中心から、今度は鷹だとはっきりわかるものが生まれた。
「ほらっ、おじさん。言術が出来たでしょ。」
無事に出来たことで、エリシアは得意げだ。
「どうやって・・・?」
「本当はいけないと思ったんだけど、たまにイバーエの練習を覗いていたの。あ、本当にたまにだよ。それでメルツさんとイバーエの話を聞いてて、たぶん・・・こんな感じかなってやり方覚えたの。」
<遺伝子を持っていたのか・・・。>
何度も、エリシアの事を確認した。しかし、どうやっても感じられない。普通、言術が使える者は、なんらかしらの雰囲気を持ち合わせているが、それが全くない。
ただ、エリシアが言術を使えた事は事実だ。それは認めるしかない。
「確かにこれは言術だ。しかし、エリシアはこれで何をしようと言うんだい。」
エリシアは、うつむき時間をおいた。
「リーグを、イバーエを探しに行くの。」
もたげていた首を持ち上げると、首から下げた白い玉がゆらゆらと揺れた。
「エリシア、気持ちはわかるが・・・。」
リーグの父は、すでに諦めていた。
「けど、それは無駄な事だよ。リーグは・・・イバーエは・・・もう・・・いないんだ。」
「いるよ。」
すごい大声だ。また、耳を塞ぎたくなる。
「そんなに大声を出したって・・・現実を受け止めるんだ。」
「いるったら、いるの。二人を探しに行くの。」
「わかった。わかった。」
これ以上、大声を張り上げられてもかなわない。とりあえず、エリシアの意見を受け入れた。
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