猫とうさぎとアリスと女王
ⅩⅩⅡ 迷子のチェシャ猫
 私は兎に角、帰りの飛行機に乗りました。

機内では一切落ち着くことが出来ません。


サボは頭の悪い子ですから、もしかしたら命を絶つ可能性もあるのです。
それか強力なドラッグに助けを求める。

強がって平気な振りをし、どこかでふらふらしている?

否、それはありません。
サボはそんなに強い人間では無いと私は思います。
他人のこととなると別人のようになるくせに、自分のこととなると手も足も出ない。


サボはそんな人間なのです。


だからこそ心配でならないのです。




私はずっとサボが何処へ行ってしまったのかを考えていました。


行くとしたらお母様のお墓?
サボはお母様が大好きでしたから、それに関連した所へ行っている筈。
けれどそれが一体何処なのか、さっぱり見当もつきません。

そんな私の頭にあることが浮かび上がりました。


そう言えば・・・。


私は飛行機から降り立つとすぐにお母様に電話をしました。



「もしもし、お母様?彼岸花で有名な場所なんてあります?」


開口一番、私はお母様にそう尋ねていました。
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