硝子玉



あんたの写真を太陽に渡して私は霊柩車の後ろに飛び出した。



一度も言えなかった


読んであげられなかった。


今じゃ遅いけど


それでも




「お母さん!!!!!!!!!!!!!!」





地面に座り込む


こぼれ落ちる涙がシミを作る


太陽がそっと私を抱きしめた。


そして・・・・


「お母さんありがとう!青空を生んでくれてありがとう!!!!!」


そう叫んだ。


これが最初で最後


お母さんて呼ぶ


最初で最後の日
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