血の果て



白髪で圧し固められた頭皮。

痩せた肩。

まぁるくなった背中に乗る衣服はくたびれて。


まるで廃材のようなそな躰。


今、目の前に在るその人は、朧気な俺の記憶の中に有る姿───





…‥とは、かなり掛け離れている。
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