Slow Magic ~星が見守る愛~
予定より少し早く隆介が帰ってきた。
「美亜~!疲れたぁ!!!」
ヘトヘトになった隆介がいきなり私に抱きついた。
ちょっと待って…まだ心の準備が!!
「しばらくこのままでいいか?」
隆介は、私のことぎゅっと抱きしめたまま3回深呼吸した。
隆介の吐く息が私の首に当たる。
ぎゅっと抱きしめてくれるせいで、心臓と心臓が重なりそうだよ。
「美亜エキス抽出中~!」
隆介はそう言って、もう一度強く抱きしめた。
抱き合うことがこんなにも、心を穏やかにしてくれるって知らなかった。
「美亜また俺襲いに来たのか?」
「ばか!!隆介が呼んだから…」
右手で隆介の胸を叩こうとしたら、隆介に捕まえられた。
「俺…腹減ってんだけど、何か食べるものな~い?」
隆介…エロいよぉ。
首を傾けながら、目を細めて私の顔覗きこむ。
ドキドキしてること、絶対に知ってて楽しんでる顔してる。
「美味しそうなもん、み~っけ!!」
「きゃ!!」
隆介が軽々と私を持ち上げて、ベッドまで運んだ。
我慢してた分、一線を越えるとブレーキが利かないのかも知れない。
「美亜…俺のこと好き?」
ベッドに倒された私は、電気が眩しくてはっきりと隆介の顔が見えなかった。
すると、隆介が顔を動かして自分の影で私を隠す。
「俺のこと好きかって聞いてんだよ!」
唇が近付いて、目を閉じた。
ドキドキドキドキ…