先生は女子高生!?
 付き合うー!?

 しっかも、初対面のアンタとー!?

「ちょちょ、ちょっと待ってよ。

 何で私があなたと。」

「はぁ?

 交換条件。」

「何の?」

「はーっ?

 お前が高校生だって事、黙ってやる事!!」

 それと、…これと。

 何の関係があるのよー!!

 …交換条件か。

「先生を辞める」or「渡部俊と付き合う」

 究極の二択問題!!

「NOって言えねーに決まってんじゃねぇか。

 お前ン家、貧乏なんだろ。」

 どこまで聞いてたのよ。

「別に、結婚しろとか言ってんじゃねぇんだ。

 俺は単に、彼女がほしい。

 それだけ。」

「そ、それだけって…。」

 確かに、よく見たらイケメンかもしれない。

 身長は低いけど、喧嘩強いらしいし。

 でもねぇ…。

「任せろ。」

「えっ。」

 急に真顔になる俊。

「俺は誠実だ。」

 …はぁ?

 いや、自分で誠実って言わないでしょ。

 よほどのナルシスト?

「なぁ~、頼むよぉ~。」

 顔の前で手を合わせる俊。

「でも…。」

「あー、わかった。」

 立ち上がり、背を向ける俊。

「チクってやるもんね、お前の事。」

 扉が開く音。

 やばい!

「嘘、嘘!!

 あなたと付き合うから!!」

 …言ってしまった。
 
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