Last Wing
お姉ちゃん、お姉ちゃんごめんね。
あたしの声は、永遠じゃない。
もう、音はあたしにとって傷口を広げるだけのものでしかないの。
『美音、俺、美音が歌えない間は……俺が代わりに音に触れてくる』
そう言って、抱き締めてくれた時のあの温かさ。
いまでも鮮明に覚えてる。
『俺が、たくさん吸収して美音に吐き出すから。美音………音を捨てないで』
短期留学しよう、と思うんだと力強い視線にあたしは涙が止まらなかったよ。
お姉ちゃんが死んで三年。
――…小学校六年生の時だった。