Last Wing
あたしも祐樹も黙って空を見上げていた。月がうっすらと浮かぶ空を。
「あ」と祐樹が声を洩らして、上半身を起こした。
「…やべ」
混乱したように、あわあわしている祐樹を不思議そうに見た。
「美音!」
あたしの身体を起こして、見つめ合う。
「今、俺たちはお金を持っていますか?」
お昼食べたりしちゃったから、たしかお金…ないよね。
顔を横に振る。
「緊急事態です」
「?」
……何が?
「今晩、どこで寝ましょうか?」