Last Wing
当然、返事があるはずもなく辺りはしん、としていた。
──カツン
「祐樹、くん?」
声の方に勢い良く振り返ると、美音のお母さんがいた。
「どうしてここに?……あら」
墓前に捧げられてる花を見て、ふわりと笑った。
「ありがとう、沙耶香も喜ぶわ」
手を合わせて、目を瞑っている横顔は美音にそっくりだった。
「あ、そうだ。貴方に見てもらいたいものがあるの」
「俺、にですか?」
「祐樹くんに。だから、ちょっと私の家にいらっしゃい」