図書室のラブレター
そして何度も何度も
さっきからつまづいていた。
誰かにぶつかり、
吹き飛びそうになる。
誰かの足につまづいて、
こけそうになる。
足がもつれながらも
歩くことを止めない。
視界が悪くて
どこを目指すべきか
分からないけれど。
「晴樹くん!」
「晴樹くーーーん!!」
必死に呼ぶ。
気付いてくれるまで叫ぶ。
ちゃんと
届いてくれると信じて。
「晴樹くんーーーー!!!」
口の中にまで
砂煙が侵入してきた。
コホコホコホッ
思わず、咳き込んだ。