聖花学園~花よ咲き誇れ~
 見ると、良かったな? という表情で微笑んでいる。


 何だかわたしは嬉しくて、有り難うという気持ちを込めて流依の手を握り返した。



 そうしていると。

「本当に素晴らしいわ! お二人の愛情!」


 歓声の中からそんな言葉が聞こえた。



 …………愛情?

 いや、そこは普通友情じゃないの?



 わたしは思わず心の中で突っ込んだ。

 でも、心の中だけにした。



 だって、何だか今は気分が良かったから。

 繋いだ流依の手が、暖かかったから……。


 だから、もうしばらく何も言わず、このままでいたかった……。




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