聖花学園~花よ咲き誇れ~
 いつものようにわたしの意志なんか関係ない命令口調。
 わたしは子供っぽいと思いながらも叫んだ。


「誰があんたなんかの言うこと聞くもんですか! 一緒に行動するとしても、あんた以外の人と行動するもんねー!」


 そしてわたしは言い逃げ出した。
 流依を玄関に残して、自分の部屋に走り去る。



 何でだろう。

 流依を相手にしていると、普段は抑えている感情も曝け出してしまう。

 嫌だ。

 こんな子供みたいな自分は知らない。

 やっぱり、流依にはあまり近づかない方がいいかも……。


 わたしは、その考えがどれほど意味のないことなのか、かなり後になってから知った。

 そして、不幸の手紙を甘く見ていたことで、あんな目に合うなんてことも……。






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