_愛の形_
「そうみたいだね。いつも帰ってくるのは夕方の5時過ぎかな」
私はそう言って、新城さんにお茶を差し出す。
「ふーん…そうなんだぁ」
なんて、新城さんからは面白くない返事が返ってきた。
5分経過・・
10分経過・・・
・・気まずいんですけど。
新城さんはお茶を飲みながら、ずっとリビングをなめまわすように見て、いっこうに口を開かない。
口を開いたかと思うと、
「今井 玲君、こういうところで生活してるんだー」
なんて、会話にならない独り言を口にしたり…。
私が嫌気がさし始めた頃だった。