桃びる


「俺、さ。野球、
辞めるわ…もうすぐ」


『なんや、野球って
予告して辞めるもんなんか』


「…ぅーん、そういう場合も
あるんじゃない?時には…」


『例えば、今、とかな』


彼は、嬉しそうだった。

もしかすると、彼は、
可笑しかったのかもしれない。




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