桃びる


「酸っぱい味が、広がって…
正直、これは毒だと思った」


春は、そこで、少しだけ、
自分の言葉に、噴き出した。


「大人って毒を好むんだと、
そう思ったら、怖くなった」


自分だけは、いやだ。そう、
思ったんだ、と春は続けた。


彼は、春の横顔を、じっと見た。



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