遊女と経営者の恋愛事情-Ⅱ-
「さっき居た娘。ここで働いてるの?」
ドアを開くと同時に
ズカズカと部屋へ入って来る美月。
「嫌…今は働いてない」
「ふぅん。じゃぁ、何?彼女?そんな風には見えないけど…」
彼女…。
もし、俺が結衣の事を美月に話したら
美月は何をするのかわからねぇ…。
いつも、俺が結衣の傍に居て
守る事も…仕事上出来ない。
仕方ないな…。
結衣の家を見つけるまでの間
黙ってるしかない……。