『遠・距・離・恋・愛』
NO.1 卒業 ―三上と健吾の気持ち―
20XX年、3月。


今日、俺の恋人『上田 ミキ』は高校を卒業する。


朝から外は快晴で、春の陽気を思い切り肌で感じていた。


桜の蕾も膨らみ始め、いつ咲いてもおかしくないほどまで成長してる。


来月には辺り一体桜が満開になって 桜並木の道が出来るんだな…。


俺は、一足先に校門前でミキが来るのを待っていた。


まだ肌寒い季節だけれど、バイクで来てしまった。

少しでも早く着きたくて…、


早くミキに逢いたくて…。


いい大人が何してるんだろうと心の中で、自問自答していた。


ミキと知り合って1年なんだな…。


色々あったな……。


桜の蕾を黙って見つめながら、今までの俺達を思い返す。


あれこれと思ってたのもつかの間、校舎の玄関から生徒達がざわめきを立て出て来た。

俺はミキを目で探し出す。
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