世界の果てで、恋の続きを。【先生×生徒】

「まったく、あなた受験生の担任だという自覚、あるんですか? 
しかも、相手が最悪ですよ。片瀬は我が校の期待なんですよ。彼がこのまま行けば、有名私学への進学は間違いない。
それにね、榎本先生、いくら若いからって仮にも教師でしょう? 
夜遅くに繁華街で飲み歩いているあなたの姿の目撃例も届いているんですよ」


あたしは、何もいえなくて。
寝起きのぼうっとした頭のまま、教頭のぐだぐだと続く話をずっと聞いていた。


「理事長もかなり憤っていらっしゃいますので、それ相応の処分は覚悟なされた方が良いと思いますよ」


そんな台詞で、がしゃんと通話を断ち切られた。金属音だけが、嫌に耳に残っていて。

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