Strawberry on the shortcakes
13






2月に入ってから


やっと
紗智に転校することを告げた



「………そっかぁ」


うつむいて呟いた
紗智のその短い一言に

私がいなくなることへの
寂しさが詰められていて



別れの辛さと
出逢えたことの嬉しさが
胸に込み上げた




送別会ってわけじゃないけど



紗智はそう言って
家に泊まりに来た



夜、私のベッドに一緒に入って


誰かと1つの布団で寝るなんて
小さい頃以来だなと
見慣れた天井を見て思った




「絆」


呼ばれて紗智の方を向くと


暗闇に光る紗智の目がきれいだなぁと感じた



「柊ちゃんのこと、いいの?」



「いいの……って言われても」



口ごもる私に


「このまま離れて後悔しない?」



「…………後悔」



何を一体 後悔と指すのかが
私には全くわからなかった



もちろん先生のことは好きだ


だけど、想いが叶わなかったことを後悔と言ってはいけない


努力じゃ
どうにもならないのが恋愛で



想いが深ければ相手が振り向いてくれるわけじゃない



私は先生に好きだと伝えた


先生はそれに応えなかった



それで
もうすでに完結しているんだ



あとは私が叶わなかった恋を
時間をかけても消化して行かなければならない




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