◇禁断恋愛◆
「如月くん!どぉしたの?授業終わったよ?」


隣の席の葛原 夏樹が話しかけてきた


「え・・・?」


あぁ、やっぱ俺上の空だったんだな


物理とか全然聞いてないし


物理室には、もう俺と葛原しかいない


「あの・・・ちょうどよかった。あたし、如月君に話あったから」


話・・・?別に、葛原と話す事なんてあったっけ?


「うん、何?」


「如月くん・・・今好きな人いるでしょ?」


・・・は?なんでそんな事聞くのかわからないけど・・・


「なんで、そんな事わかるの?」


「如月くん・・・最近辛そうだもん・・・」


辛そう?俺が・・・?


なんで・・・そんなこと・・・・・


「あたし、如月君が好きなの。だから、辛そうな顔見たくない・・・わかってるよ、好きな子いるって」


好きだから?好きならそんな事わかるの?


「だけど・・・あたしならそんな顔させないから・・・あたしの事見て?」


そう言うと葛原は顔を近づけてきた


唇が触れる寸前――――――――


バサッ


入り口からそんな音がして、目をやると・・・


教科書を床に落とし、驚いたように見てる日菜がいた
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