◇禁断恋愛◆
外に出るとまだ少し雪が降っていて肌寒かった


俺は日菜の手を引いて、近くの公園に向かって雪道を歩く


後ろにいる日菜は、泣いてるみたいで


公園につくと、遊具の下の雪があたらないイスに座った


日菜は俺が座っても立ったままで下を向いたままでいる


「日菜・・・・・・・・・・」


『ぁ、私・・一人でだいじょうぶだよっ・・親戚の優奈ちゃんの家だし・・・』


下を俯いたまま日菜は言う


泣いてる事かくしてたってもう、わかってるのに


『わ、私・・・さみしくないよっ・・だいじょうぶ・・』


そう言う日菜の頬を涙が落ちるのが見えた


あぁ、やっぱり・・・・・・


「日菜、顔上げて?泣いててもいいから・・・」


そう言っても、日菜は首を横に振る


日菜の顔が見たい


笑顔が大好きで、でも・・・泣き顔でも顔を見せて


「顔上げて・・・キスしたいから・・・下向いてたら出来ないよ」


そう言うと、日菜はしばらくそのままだったけど


涙で濡れた顔を上げてくれた


「日菜・・・・・・


       愛してる」


そう言って唇に触れた


キスは、涙の味がした

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