ホスト☆ガール

だからと言って、
ホストとして働くことに抵抗
がなくなったわけじゃないん
だよなあ~…


そんなことを思いながら、前を
見ると、
拗ねる栗色ヘアの人に俊広さん
が呆れたように言っていた。

 「大体なぁ、
 No.5になれたくらいで
 満足してたら…「No.1の
 ホストには一生なれないぞ、

 ですよね?」

俊広さんの言葉を引き継ぎ、
前にやってきた男の人。

黒髪の短髪、無精ひげに黒々
とした瞳。

長身の体に、ホストらしく
ない落ち着いた黒のスーツ。
低い声。

 「大体、お前に教えるなんて
 無理な芸当だろーが。響哉」

 「蓮斗さん…」

栗色ヘアの人が、苦虫をつぶ
したみたいな顔をした。


 「俊広さん、
 俺で良かったらやりますよ。
 俺なら、お客さんと夏輝くん
 の両方に配慮できますし」

無精ひげの人が言った。

 「そうだな。
 蓮斗なら安心だし…。
 任されてくれるか?」

 「もちろんですよ」

俊広さんにそう答えると、
あたしに優しく言った。

 「というわけだから、今日
 から、俺のヘルプね?
 蓮斗です。
 よろしく、夏輝くん」

 「あ、はい。よろしくおね…


 「ちょっと待って~」

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