ホスト☆ガール
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「いやぁ~
それにしてもウケたね」
「笑いごとじゃないです
よぉ……」
ロッカールームで慧太さん
がけたけた笑う。
「里桜ちゃんってば、まじ
ウケるわ」
彼はさっちから、あたしと
里桜ちゃんのやりとりを思い
出しては爆笑しているのだ。
「まじで、完全に騙せてる
じゃん。
軽く詐欺でしょ、これ」
ねぇ女の子のナツキちゃん、
なんて言う慧太さん。
まさかの初日に女だとバレて
から、慧太さんはあたしを
『ナツキちゃん』と呼び出した。
まあ、男でも後輩や友達から
『~ちゃん』と呼ばれる人は
いるけど………
やっぱりバレそうでビクビク
してしまう。
「良かったじゃん。
きっと里桜ちゃんは今後も
ナツキちゃんのこと、指名
してくれるよ?」
「まあ、そうですけど~、
さすがに好きな体位まで聞か
れるのは……」
そう答えると、はじけたように
大爆発する慧太さん。
「あれは本当にウケた。
んで?正常位が好きなんだ、
ナツキちゃんは?」
ニヤニヤしながらそうきかれ
赤面する。
照れ隠しに
「それ、セクハラですよ」
と呟くと、ホストにセクハラ
も何もないよ、なんて笑われた。
「………………」
むくれて下を向いていると
ふいに笑い声が途切れた。
顔をあげると目の前に迫る
慧太さんのギリシャ彫刻
フェイス。
何、と思わず身構えたら
「俺と正常位で、スる?」
甘くて低い声で囁かれた。