Symphony V
なんか…できすぎてない?


ドラマや映画の世界ならともかく。
現実世界でここまでうまくことが運ぶなんて。


唯は少し、違和感のようなものを覚えた。

「…ま、いきなりこんな話をされて、信用しろって方が無理か」

笑うキアリー。まるで自分の心の中を見透かされたようで、唯は少し緊張した顔になる。

「心配しなくていい。俺はただ、君を守るだけだから」

優しく微笑むキアリーの表情を見ると、どうしてもキアリーが悪い人には見えなかった。


信じても…いいのかな……


キアリーが頭を優しく撫でてきた。

「そうそう、FBI捜査官だってことは、レオンにも黙っておいてくれよ?」

言われて唯は首をかしげた。

「レオンにも、そのことは言ってないんだ」

その言葉に、唯は目を大きく見開いた。

「う、嘘でしょ?」

「本当だよ。こんな商売してるとさ、敵も結構多くなるからね。こっちにいいことわざがあったはず。えぇと…」

「敵を欺くにはまず味方から?」

「そうそれ!」

キアリー頷いた。

「だから、これは、唯と俺の秘密だ。いいね?」

言われて唯は、こくんと頷いた。
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