【長編】sadist and masochist love stories
「お父さんって、モテてたから調子乗って遊んでたのよ。
まあ、お母さんと付き合う前の話だけどね。
湊司の場合は、違うんだろうけど。」


母さんと父さんって、意外にいろんな事あったんだな。


知らなかった。


てか、まさかだよ。


だから、俺の本気も見破れるのか?


「今だから言うけど。
湊司が夜中に出歩いてるのは知ってたのよ。」


「嘘だろ?」


信じらんねぇ。


俺は、気づかれないようにこっそりと出歩いてた。


たまに、陽生も。


それは、特別な事情があったときだけど。


なのに.....


「あの時の湊司は、その方がいいと思ったのよ。
私やお父さんが煩わしかったでしょ?」


知らなかった。


考えててくれたんだ。


親の愛情がここまで深いだなんて、思わなかった。
< 129 / 221 >

この作品をシェア

pagetop