真夏の太陽


「十座くん。自主トレご苦労様。はい,水」

「あぁ,ありがとう。悪いな。毎朝付き合わせて」

「あたしにはお礼の言葉ないわけ?」

「和良はいいんだよ。お前だって練習になってんだから」


「まぁ,そうだけど」

「私なら大丈夫だけど。毎朝偉いね」

「俺は,これくらいやんなきゃ駄目なんだ。あの人には,追いつけねえからな」

「あの人って?」

「…」

あの時のことは,今でも忘れない。

…一生,忘れない。


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