キ ミ イ ロ













思い切り息を吸った。
そして言ったのが



「…………白血病」


その病名。






「……え?」


櫂兄は目をぱちくりさせていた。




流れる沈黙。
長い長い沈黙。


「……もし白血病、だったら?」


「…涙?」






──・・・誰か教えて。


「…てか、白血病だから」


「……なに言って…」




震える声を必死で抑えた。
抑えてなきゃ。



そうしないと。



「……白血病なんだよ」






──・・・泣いちゃうから。


「…涙、なんでそんな……」






──・・・涙が出ちゃうから。


「……ねえ櫂兄、知ってるんでしょ?」




だから、精一杯我慢する。


泣いたら櫂兄が心配するでしょ?




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