お隣さんのSweetな王子はBlackな王子

そんなこんなですでに家の前の通りに着いた。

一言も…喋らずに。

すると王子が握っていた手を離した。

なんだか…手が急に冷たくなったカンジがして寂しく思った…

たぶん、勘違い。


「明日も…」

急に喋りだすからちょっとビックリして顔を上げると切なそうな顔。

でもそれは一瞬で消えて真剣な顔になってから言葉をつなげる。

「一緒に行くから。」

…。
なんでだろう。
ドキドキする。
明日も会うって思っただけで。

「…おい、返事は?」

ビックリした顔のままな私が何も言わない事にしびれを切らしたのか、今度は魅惑的な顔で、しかもちょっと得意そうなカンジで聞いてきた。


「…はい」

しか、答えられない。さっきまでの思考がグルグル回るからもう、何がなんだか…
顔も熱いし。もしや…熱!?

まで考えた時にいきなり頭をガシッとつかまれた。
うん。つかまれた。

そしてそのつかんだ本人(つまり王子以外には存在しない訳だが…)は私の顔に近づいてきて、

「よく言えました。」

と、めちゃくちゃ目の前でとびっきりのスマ~イル。

そして…コツン…。


「へ…?」

おでことおでこが…コッツンコ?みたいな?


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