お隣さんのSweetな王子はBlackな王子

生徒がずるずると席に着いていく。

やまぐっちゃんは全員が席につけば何でもいいのか、挨拶(礼)なんて物はしない。


「みんなぁ、春休みはどうだった~?」


一昨日までは普通の春休みでした。
引っ越す前までは…

いや…

白崎という微笑みの王子の仮面を被った黒~いお方に出会う前は…

「あら~。特に変わり映えしない春休みだったみたいね~。」

みんなはそうでしょうね。

アハハハハ…

「1名、なんかそうでもないみたいね~。」

先生が私をみる。

私は目をそらし…隣の王子をちょっと意識する…。

「…うん。まぁ、いいや。」


いいんかいっ!!

まぁ、そうだろうね。


「じゃあ、今日は始業式だから…。適当にズバッと並んで適当にパパッと体育館に行きまっしょう♪」

ズバッとかパパッとか…
適当じゃない気がします…。


つか、他に出席とか連絡とかなんかないんかいっ!!

なんて微っ妙なツッコミなんでしょう…。

やまぐっちゃんの場合はいつもの事じゃない。

この楽天家。

ハハハ…↓

ため息ものだ。ハァ…


無駄に落ち込んでしまう。

あぁ~、最近ダメダメだぁ…私。
いや、昨日からか…


なんて考えて少し落ち込んだりしてみる。

その時、隣の王子は私をガン見していたのにも気付かず、
私は1人、全てが微妙~なリアクションを取っていた。


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