One Way Ticket 2
先生と同時に教室に入った

「おはよう」

友達に挨拶を返して
席について一息ついた

「昨日と一緒の服装で登校なんて、やるね。」

恭子がニコニコと近づいてくる


「え?・・・」

私はとぼけて見せた
でもそんなの通用するはずも無く

「お泊まりかぁ。」


先生の話をそっちのけで
恭子は私を問い詰めた


「なんでもなかったの。ただ一緒に寝ただけだよ。」

「えー?そうなの?なんか珍しいね。」

ってお泊り=エッチという考えの方がよっぽど珍しいんじゃないの?


両肘をついて机に突っ伏したとき
ふっと那智の香りがした


いつの間にか那智の匂いが私に染込んでいたんだ


それが
とてつもなくうれしくて
一人でにやけた

「あ、やっぱりなんかあったんでしょ?」

しつこい恭子はしばらく無視して
今は昨日の余韻に浸りたい
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