君と歩む夢みて~時は平安~



こちらに顔を向けている天竜を直視出来なくて、わざとらしく目線を逸らす。



「黄泉様…最近、どうなされたのですか?」



急に発せられた言葉に息を呑んだ。



「…ぇ?」



「最近、おかしいですよ?…妙にソワソワしています。」



「き、気のせいだろぅ…」



本当ですか?なんて眉を潜めて心配そうに聞いてくる。



「だ、…大丈夫だ。」



近い顔に手を伸ばし拒否をしてしまった。



「…なら、良かったです。」



「あぁ…。…心配してくれて有難う。」



「いえ…!」



本当に不思議な奴だ。



…鋭いというのだろうか。



なにか、あると直ぐに感づかれてしまう。



それに…私に遠慮なく言えるのも…



大した奴だ。



未だに心配そうにこちらに気を配っている天竜に気づいてクスッと笑みを零した。



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