Sweet〜甘クチ王子様と夏の恋〜

涙を流しながら一心不乱にボールの中の何かを混ぜてる


だけど時折、手を休めては涙を手で拭ってた


その姿は俺の中の何かに火をつけた


それが何なのかは分からないけど



目が離せなかった




それから何度も彼女を探すようになった



探してるうちに



中尾萌音って名前と同い年って事を知った





見ればみるほどその笑顔や仕草が全部愛おしく思えてくる



俺は中尾萌音が好きだ


そぉ思った



彼女を見続けて半年


萌音を好きな奴が他にもたくさん居ることに気付いた




あんなに可愛いんだから当たり前だけど


だれも近づけないでいる



その理由は彼女の友達


沢田杏香


沢田もかなりの美人だけど


いつも萌音の側にいた


まるで彼女を狼達の群れから守るように



沢田が彼女から離れる事はめったになくて
だから萌音には誰も近づけないでいた



だからかな


萌音の周りはいつも純粋で綺麗な空気に包まれてた



< 231 / 236 >

この作品をシェア

pagetop