Sweet〜甘クチ王子様と夏の恋〜

「昴君!!」

驚いて声を上げると昴君が笑いながら答えた

「萌音久しぶり。っていっても一週間ぶりか♪」

「うん。」

昴君は毎日電話かメールをくれるけど
やっぱり逢えると嬉しくて私は思わず笑顔になってしまった

ふと昴君が視線を右手に落とした

「手……」

「うん!!昨日包帯が取れたの。もぉ大丈夫だよ!!」

私がそぉ答えると昴君はホッとしたように

「そっか……良かった。」

と呟いた

「じゃあ…」

えっ……

昴君が何かを言いかけた時後ろから先生の声がした


「ほら!!始めるから早く入れ!!」

「あっ!!はい。」

私達は返事をすると急いで会議室に入った

昴君…さっき何を言いかけたんだろう??


その先の言葉が気になって仕方なかったけど
今は実行委員会の仕事に集中しようと思った


「じゃあ…各班に別れて仕事を初めて下さい。」

生徒会長の言葉で皆が一斉にガヤガヤしだした


私と昴君も仕事に取り掛かかり始める

「じゃあ…プログラムの挿絵を美術部の奴に頼んでるから取りに行って、そのあと各クラスに配る書類作りとホッチキス止めするか…」

「そうだね。」


夏休み前に仕上げなくちゃいけない仕事が山ほどあって

無駄話をしている暇もなく私も昴君も動いた


「昴君!!印刷してきたよ!!」

「おぉ!!じゃあホッチキスで400枚止めますか!!」

「うん!!」


「萌音…疲れてないか…」

昴君が心配そうに聞いてきた


「全然平気だよ!!」

私が笑顔で答えると安心したように

「じゃあ!ラストスパート頑張るか!!」


頭をそっと優しく撫でた…


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