白雪姫と毒リンゴ
王子様

私が白雪姫なら。

王子様は、素敵な人が良い。

素敵な笑顔で笑いかけてくれて、私だけを見てくれて。

…私の傍にいてくれる人。






「…へぇ?僕を忘れて二人で愛を語りあっていたと?」

秋矢は恨めしそうに、頬杖をついた。

保健室の真っ白なシーツは光を吸収しない。

お花見に行った日の話になって、秋矢にあの事を話した。

「忘れていた訳じゃなくてね?」

私はトランプをきりながら弁解をする。




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