青空と恋~片想い~
第一章

1.青空


晴れた空は、どこまでも繋がってる…。


「沙那~!!おはよ!!今日から中3だね~」

登校中、後ろから大声を出しながら走ってきたのは、親友の藤崎未玲。

「おはよ~!春休み、長かったね…」

「は!?何言ってんの?全っ然、遊び足りないんだけど!!」

遊ぶのが大好きな未玲は、予想通りの返事をした。
去年の今頃は、あたしも同じ考えだったと思う。

「…てかさ!!聞いた?彩の話!!」

相変わらず大声の未玲は、いつも一緒にいる、親友の西野彩の話を始めた。

「何??」

「彩ね、春休み中にまた告られたんだって!!しかも2人に……」

「まじで!?やっぱ、もてるね~」

そう言いながら、あたしは未玲を睨む。

「え??何!?何で睨んでるの!?」

「未玲だってさー…春休み中、5組の谷口君に告られたんでしょ?」

目を丸くして、赤くなる未玲。あたしが知ってることに驚いてるみたい。

「沙那、どうして知ってるの!!?」

「…美紀ちゃん。たまたまコンビニで会って聞かれた」

「あ~……美紀って何でそんなに情報早いんだろう……」

情報通の子の恐ろしさを改めて知る。
…あたしも気をつけよう。

「もちろん振ったからね!?付き合ってたらすぐ報告してるから!!」

焦ってる未玲が可愛い……。
でも、はじめから付き合ってるなんて思ってない。
だって未玲って……

「あたし、同い年に興味無いし~!!」

…年上が好みだからね。


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