俺と葉月の四十九日
「圭ちゃん、結構筋肉ついてるんだ?着痩せするタイプ?」


観察してんな!と、外ヘ出した。
ユーレイの前でストリップをする気はない。



着替えを完了させた俺は、机の上のカバンを引ったくる様に持ち、外ヘ飛び出した。
玄関前のチャリにまたがる。


「お!今日はチャリだね」

何はしゃいでんだ、安田。

そういやこいつ、チャリの後ろに乗るのが好きだったな。

中学ん時まではよく、安田を乗せて走ってた。
お互い、彼氏彼女ができる様になってからは、ほとんど無くなっていたけど。


「圭ちゃん、発進!!」
安田が後ろにまたがる。



軽い…。


やっぱユーレイなんだな、こいつ。

なのに学校についてくるって何?
新しい学校の怪談でも作るつもりか?
まぁ、言っても聞く奴じゃねぇしな。


俺は学校ヘと、チャリで走り出した。











「間に合ったぁ〜!」

ギリギリ。

汗だくのまま、息で弾む身体を椅子で休ませる。
つい安田の、かっ飛ばせ〜の掛け声につられてしまった…無駄な疲労だ。


「三谷〜ギリギリかよぉ」


声を掛けてきたのは、中学からの友人で、今も同じ2‐Bの村上一巳と本間光。
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