俺と葉月の四十九日
俺の反撃に、ブル田は目をつり上げた。


「何だとぉ?!人の一念、岩をも通す事を知らんのか!」
「違くね?ソレ」

よくわかんねぇけど、ニュアンス的にあてはまらないんじゃ?


マジで安田が見つからねぇから、ブル田と言い合いするしかねぇし!俺!
ユーレイがかかりやすい罠とかねぇの?


安田の携帯にもメールを送ってる。

おばさん達が見ても大丈夫な様に一言だけ。


“帰って来い”


正直、それしか浮かばなかった。
帰って来いってのもおかしいかとは思ったが、素直に言うと…それしか今、言える事はない。


安田…お前は今どこにいる?


淋しくないか?
泣いてたりしてないか?

俺から離れたら、ユーレイのお前と遊んでくれる奴いねぇだろ?
退屈してるんじゃねぇか?

安田、俺は…もう覚悟はできてる。


ユーレイだろうが何だろうが、俺は安田…お前が好きだ。

好きだけど、考えた結果…隠し通す事に決めた。


伝えたら俺はきっと、四十九日に行くなと言っちまう。
引き止めちまう。

お前のこれからよりも、自分の今を優先しちまう。

過去しかないお前に、未来を求めちまう。


それは…残酷だよな。
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