俺と葉月の四十九日
「お寺でプリンだって!何か笑える!」

……そう?

ブル田んちって、ある意味何でもアリっぽくね?


「行ってみようよ、圭ちゃん。今日バイト休みでしょ?」
「はっ?マジ?!」

安田の瞳…キラキラしてんなぁ。
面白いんだ?

こいつ、変わったもの好きなんだよなぁ。


でも嫌だ。


「お前一人で行けよ」
ブル田の家って異空間にあるんじゃね?

ブル田が俺を見た。
お、やっと俺の存在に気付いたか?

「貴様も来い。三谷圭介」
「はぁ?」

何でだよ!
俺も連行されんの?
つか、俺って敵じゃなかった?

「不本意ではあるが」
「じゃあ俺は仲間外れって事で!」

来いって命令かよ?ブル田んちだろ?
そんなミステリーサークル嫌だって。


思わずため息をついた俺の鼻先に、ブル田は人差し指を突き付けてきた。

近ぇし!
小指立ってるし!


「貴様には色々と話がある」

尋問?!


「圭ちゃん、ブル田も言ってるじゃない?」

言われたくない…。

「行こうよ!面白そう」

うわぁ〜…やっぱコイツ変な女!


再びため息…。


長居しない事を条件に、結局俺は異空間(ブル田んち)に着いて行く事に決定されてしまった。
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