草食系鈍感彼氏の射止め方
「ま、みててください」
彼はそういって運ばれてきた炭酸水をテーブルにあったナプキンにしみこませる。
そしてアタシの席のほうへまわってきた。
「このシミですね?」
そう言ってシミになった部分にナプキンをあててポンポンと叩いた。
「あ…」
アタシが言うと
「消えたでしょう?」
嬉しそうに彼が答える。
「なんかおばあちゃんの知恵みたい」
「あはは、
おばあちゃんねぇ…。
これでもまだ21なんですよ」
そう言って彼は笑った。