草食系鈍感彼氏の射止め方

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地下鉄の四条駅の改札でアタシは例の携帯電話トラブル主犯、
昨日夜中の女からの電話で理解したおそらく佐々布 遼(ササウ リョウ)と思われる名前の奴と会う約束をした。


携帯を取り違えたのがここだからお互いわかりやすい場所だろうということで。


アタシは掃除当番に当たっているのを忘れていて終わってから駆け足で息を切らせて駅へ急ぐ。


「はあ、はあ…。
改札だから多分このへんに…」

アタシはたくさんの人の中、
周りをキョロキョロ見渡して彼を探す。

えーっと…。


あっ!
いた!

佐々布さんは改札近くにある券売機の端で本を読んでいた。


「あれ…?
よく見たらあのひと、案外といい感じかも?」


昨日は冷静になれず顔もまともに見てなかったけど。

今日落ち着いて彼の顔を遠めからだけど見てみれば黒縁のメガネ姿が知的な印象でそれに端整な顔立ちで背も高い。

それに本を読んでいる姿がまたサマになっている。



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