草食系鈍感彼氏の射止め方

そんな態度に響は慌ててアタシのほうにまわってきた。


「怒ってんの?」

困った風に聞いてくる。


え?

えっと。
別に怒って言ったんでもないんだけど…。


でも。

ちょっとこのまま怒ったふりでもしてようか。


「手を抜いても響の方がうまいに決まってんのに。
だいたいアタシなんか運動神経もいいほうちゃうねんからねっ!」


さっきよりもむすっとした表情でアタシは言った。


< 44 / 319 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop