mixed Emotion
遊びすぎて外に出ると日も暮れて真っ暗だった。

当然のように王子様は理香ちゃんを送っていった。

つかさ君と遊んでから4日が経過したが、連絡はまだない。

忙しいんだろうか。

それとも私にもうあきた?


せっかく染めた栗色の髪の毛が、
連絡をくれないつかさ君を想って、

寂しそうに、夏風に吹かれていた。


母と口を利いたのは、それから3日も後だった。
ごはんはいつも通り用意してくれていた。
私は黙ってそれを食べた。気まずいのでテレビの方へ意識を集中させていると、

「ゆりちゃん、彼氏ができたの?」

とふいに母が尋ねてきた。

私のノミのような心臓はどきりとしたが、もう怒ってはいないような口調だった。

私はできる限り普通に

「できてないよ。」と答えた。

母は食べ終わった食器を運びながら、

「そう、ママも髪染めようかな」

と言い残してキッチンへ入っていったので、

私は認めてくれたのだと勘違いして、
元気良く一週間ぶりの

「ごちそうさま!」

を言い、箸を置いた。


私は気持ちを新たに、最近話していなかったつかさ君に電話をかけた。
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