アザレアの花束を


どれもまともに答えられない質問だった。


だから俺は本当のように嘘をつく。



“となり街”


“4月25日”



それは嘘だったけど

もし俺が人間だったら、こうなかなと想像した。




ひとしきり話した後、
彼女は言った。



「今度はいつ会える?」



いつ、会えるんだろう。


俺は
こう言った。





「天気の悪い日」




< 18 / 100 >

この作品をシェア

pagetop