◇冬の女王サマ◇
そう叫んだときだった
「あんた何やってんの?
 そいつイヤがってんじゃん」
この声は・・・
「お前誰だよ」
「あんたみたいなクズに名乗ったら
 汚れそうだから名乗らんわ」
「なんだと」


男が私の手を離し殴りかかった
危ないッッ
私は目をつぶる
バキッ
「覚えてろよっ」



「大丈夫??」
私は目を開ける
「誠・・なんでここに?
 そもそもなんで助けてくれたの?
 っつーかなんで
 そんなに強いの??」
私は質問攻めにする
「お前礼の一つや二つ・・//」
そういって誠は顔を真っ赤にする
「えっなに?顔真っ赤だよ?」
「おまっ・・シャツ・・」
誠は慌てて目をそらす
「あっ・・ごめん」
私も真っ赤になりながら
シャツのボタンをとめる




「ごめん。ありがとう」
「あぁ」
誠はやっとこっちを向く
「で、私の質問答えてよ」
「塾の帰り道。ここ
 通ったら声が聞こえたから
 誰かは分らんかったけど
 昔から空手やってたから」
「ふーん」
やばいちょーかっこいいじゃん♪
「じゃぁ」
「あ・・そっか
 ごめん。迷惑かけて」
「別に・・」
誠は何か考え出した
「?」
「やっぱ人通りの多いとこまで送る
 なんか心配」
「えっ・・うそ
 ・・ありがと」
 
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