◇冬の女王サマ◇
「大丈夫か?」
俺は春風に声をかける
「・・・・(フンッ)」
「おい・・無視すんなよ」
春風はそれをも無視して
さっさと歩き始める
「おい、待てよ」
俺は春風の手をつかむ



春風は俺を睨みつける
「お前どうしたんだよ?」
「離して」
「はぁ?助けてやったのに
 それはないだろ」
「離してっていってるでしょ」
「なんなんだよ」



「もう私のこと離してよ
 1度離したじゃん
 私がつかんでも
 ふりほどいたじゃん」
「なにいってんだよ」
「もう限界なの
 あんたといると辛い
 あんたには彼女もいるじゃん
 私の手離して
 彼女の手を永遠に
 つかんどけばいいじゃん」
「意味わかんねーよ」
「もう放っといてっていってるの!」
「お前なんで変わったんだよ
 もっと素直になれよ
 素直がお前の取り柄だったじゃん」
「こんな風にしたのは
 あ・な・たでしょ!!!」



春風は俺の手をふりほどいて
さっさと歩いていった・・
なんだったんだ??
彼女っていったよな
俺彼女いねーし



あいつどうしたんだよ


俺の頭のなかにはずっとこの言葉が今まわっていた




こんな風にしたのはあ・な・たでしょ!!!
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