にせ偽善者
生活に窮しながらも、彼女に援助し続けていた頃、いつも、彼女から大金を巻き上げた奴の能力には羨望を禁じ得なかった。金銭的にはどん底にいた彼女も、それ以外の面では、実に魅力的であった。そう奴の卓越した能力は 人を不幸にはしていなかった。
奴を美味く利用すれば相当な営業力を発揮するだろうことは、容易に想像でき、見事に的中していた。

彼女にしてもそうだ。援助している間も 私は不幸ではなかった。
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